Versant Part E対策ガイド|例題付きでわかる特徴・評価基準・スコアアップ勉強法

Versant by Pearson English Speaking and Listening Test(以下「Versant」)は、英語力を客観的に測定できる試験です。

その中でも Part Eは“最難関”と呼ばれ、多くの受験者がつまずきます。

その理由は、ストーリーを聞いて要点を整理し、自分の言葉で言い換える力が求められるからです。

単なる復唱ではなく、「登場人物・状況・行動・結末」を正しく理解したうえで、ストーリーを再構成しなければなりません。

そこで本記事では、Part Eの問題形式・特徴・評価基準をわかりやすく整理し、実際の例題と回答例を交えて解説します。さらに、スコアアップに直結する勉強法も紹介するので、効率よく対策したい方はぜひ参考にしてください。

VERSANT Bridgeの4つのポイント

  • 10回以上の模試問題を収録
  • 専任講師が作成した本番さながらの問題
  • パート別で対策可能
  • スピーキングAI添削機能を搭載

Versantの試験内容

Versantは、試験時間は約20分、出題数は40問の試験です。

英語のストーリーを聞いて、話して回答する問題で、より実践的なコミュニケーション力が評価されます。

試験は、Part A〜F の6つで構成されています。

今回は、Part E を中心に解説します。

Versantについて概要〜全問題形式の対策まで知りたい方はこちらの記事で解説しているのであわせてご覧ください。

Versant Part Eの概要

Part Eは、ストーリーを聞いた後に、「自分の言葉で内容を言い直す」問題です。

Versantの6つの問題の中で”最も難しい問題”とされています。

このパートは音声の復唱ではなく、ストーリーの要点を整理しながら話す力が求められます。そのため、「登場人物・状況・行動・結末」の要点を押さえて説明することが重要です。

  • 問題数:全2問
  • 音声再生:1回のみ
  • 回答時間:各問30秒以内
  • 評価対象スキル:リスニング・スピーキング・話法能力(言葉の使い方、話の内容)

Part Eで出題される問題例

問題例①

Michael has recently become more aware of environmental issues. After reading about the effects of plastic pollution, he decided to reduce his use of plastic. He now carries a reusable water bottle and shopping bags. He also joined a local environmental group that organizes clean-up events in his community. Last weekend, he helped collect trash at a nearby park. Seeing how much waste people left behind made him realize the importance of educating others about sustainability. He hopes to encourage more people to make small changes that can help protect the planet.

日本語訳:

マイケルは最近、環境問題に対してより意識するようになりました。プラスチック汚染の影響について読んだ後、彼はプラスチックの使用を減らすことを決意しました。現在、彼は再利用可能な水筒や買い物袋を持ち歩いています。また、地域の環境保護団体に参加し、清掃活動を行っています。先週末には近くの公園でゴミ拾いをしました。人々が残していった大量のゴミを見て、彼は環境の持続可能性について他の人々に教育することの重要性を実感しました。彼は、小さな行動の積み重ねが地球を守る助けになると信じており、多くの人が意識を持つよう働きかけたいと考えています。

回答例:

Michael is now aware of the importance of environmental protection. Recently, he started using reusable water bottles and shopping bags instead of plastic ones. He also joined an environmentally friendly group to participate in cleanup events. Through this experience, he realized the importance of educating people about environmental issues.

日本語訳:

マイケルは最近、環境保護の重要性に気づきました。最近、彼はプラスチックの代わりに再利用可能な水筒や買い物袋を使い始めました。また、環境に優しい団体に参加し、清掃活動にも取り組んでいます。この経験を通じて、環境問題について人々に教育することの大切さを実感しました。

問題例②

Kevin wanted to give back to his community, so he volunteered at the local animal shelter on Saturday. He spent the day feeding the animals, cleaning their cages, and playing with the dogs. One of the dogs, a shy Labrador named Buddy, was particularly affectionate towards Kevin. By the end of the day, Buddy was much more comfortable and happy. Kevin felt a sense of accomplishment knowing he had helped improve the lives of the animals. He decided to make volunteering at the animal shelter a regular part of his weekends.

日本語訳:

ケビンは地域社会に貢献したいと考え、土曜日に地元の動物シェルターでボランティアをすることにしました。彼は一日中、動物に餌をやり、ケージを掃除し、犬たちと遊びました。その中でも特に、シャイなラブラドール犬のバディはケビンに対してとても愛情深く接してくれました。日が暮れる頃には、バディはずっと快適で幸せそうでした。ケビンは動物たちの生活を向上させる手助けができたことに達成感を感じました。彼は週末の定期的な活動として、動物シェルターでのボランティアを続けることに決めました。

回答例:

Kevin wanted to contribute to the community, so he decided to volunteer at an animal shelter. There, he met a Labrador named Buddy. At first, Buddy was nervous around Kevin, but gradually, he got accustomed to him. After this experience, Kevin felt a sense of accomplishment and decided to continue volunteering every weekend.

日本語訳:

ケビンは地域社会に貢献したいと思い、動物シェルターでボランティア活動をすることにしました。そこで彼はバディというラブラドールと出会いました。最初、バディはケビンに対して緊張していましたが、次第に慣れていきました。この経験を通じて、ケビンは達成感を感じ、毎週末ボランティアを続けることを決意しました。

Part Eで知っておくべき問題の特徴

ここでは、Part Eの2つの特徴を解説します。

  • ストーリーの長さ
  • ストーリーの内容

特徴①|ストーリーの長さ(50〜150語)

出題されるストーリーは、50〜150語と幅があります。
ストーリーの長さは最大で3倍の差があり、内容を覚える負担も大きく異なります。

  • 短いストーリー(約50語):ほぼ全文を再現できる可能性がある
  • 長いストーリー(約150語):要点をつかんで整理しないと時間内に収まらない

例|短いストーリー:

Mike wanted to bake cookies for his friend’s birthday. He mixed flour, sugar, and chocolate chips in a bowl. After baking them, he put the cookies in a box and tied it with a ribbon. His friend was very happy to receive the cookies.(44語)

日本語訳:

マイクは友達の誕生日のためにクッキーを焼きました。小麦粉、砂糖、チョコチップを混ぜて焼き上げ、リボンで結んだ箱に入れました。友達はその贈り物をとても喜びました。

例|長いストーリー:

On a windy afternoon, Sarah was hiking in the mountains when she saw some climbers struggling with their tent. The strong wind was blowing their gear away, making it difficult to set up. Seeing this, Sarah rushed over to help. She held the tent poles, picked up scattered gear, and secured the ropes tightly. The wind was so strong that standing was difficult, but after working together for a while, they finally set up the tent. Grateful for her help, the climbers invited Sarah inside for a cup of hot tea. They sat together, chatting and laughing, enjoying the warmth of the tea and the breathtaking mountain view. Sarah felt happy knowing she had helped make their journey easier.(119語)

日本語訳:

風の強い午後、サラは山をハイキングしていると、登山者たちがテントの設営に苦労しているのを見つけました。彼らの道具が強風で吹き飛ばされそうになっていたため、サラは急いで助けに向かいました。彼女は散らばった道具を拾い、ロープをしっかり固定しました。そして、みんなで協力してテントを無事に立てることができました。その後、登山者たちはサラをテントの中に招き入れ、一緒にお茶を楽しみました。サラは、この経験ができたことを嬉しく思いました。

特徴②|ストーリーの内容(物語風・ニュース記事風)

Part Eのストーリーには、次の2種類の内容があります。

  1. 物語風の内容
  2. ニュース記事風の内容

1. 物語風の内容

登場人物の行動や出来事の流れを描く内容です。
例えば「友人との食事」「家族旅行で起きた出来事」など、身近な場面が多く出題されます。

問題例:

Emma and her friend went to a restaurant for dinner. She ordered a pasta dish, while her friend chose a steak. When the food arrived, Emma realized the waiter had brought her a seafood pasta instead of the one she had ordered. She politely called the waiter and explained the mistake. The waiter apologized and quickly brought her the correct dish. In the end, Emma enjoyed her meal, and she and her friend had a great time.

日本語訳:

エマは友人と一緒にレストランで夕食をとりました。彼女はパスタ料理を注文し、友人はステーキを選びました。料理が運ばれてくると、エマは自分の注文したものと違うシーフードパスタが出されていることに気づきました。彼女は丁寧にウェイターを呼び、間違いを伝えました。ウェイターは謝罪し、すぐに正しい料理を持ってきてくれました。最終的にエマは美味しい食事を楽しみ、友人と素敵な時間を過ごしました。

2.ニュース記事風の内容

社会的テーマや研究内容を伝えるニュース記事風の内容です。


例えば:

  • 「最近、都市部で自転車通勤をする人が増えている」
  • 「子どもの睡眠と学習成果の関係を明らかにした」
  • 「教育現場でデジタル教材の利用が一般化している」

難しい専門用語は出題されず、ネイティブの中学生が理解できる程度の語彙です。

問題例:

A recent study conducted by university researchers has found a strong link between children's sleep patterns and their academic performance. The study followed over 1,000 elementary school students for two years. Researchers discovered that children who slept at least nine hours per night consistently performed better in reading and math compared to those who slept less. The findings also showed that irregular sleep schedules, such as going to bed late on weekends, negatively affected students’ concentration during classes. Experts suggest that parents should help children maintain a regular bedtime routine to support their learning and overall well-being.

日本語訳:

大学研究者による最近の調査で、子どもの睡眠習慣と学業成績の間に強い関連があることが明らかになりました。この調査は1,000人以上の小学生を2年間追跡したもので、毎晩少なくとも9時間睡眠をとった子どもは、睡眠時間の短い子どもに比べて読解力や数学の成績が一貫して良いことがわかりました。また、週末に夜更かしをするなど不規則な睡眠習慣は、授業中の集中力に悪影響を及ぼすことも示されました。専門家は、学習と健康を支えるために、保護者が子どもに規則正しい就寝習慣を身につけさせることを推奨しています。

Part Eの評価基準

Part Eでは、Versantの評価スキル「リスニング」「スピーキング」「話法能力(言葉の使い方、話の内容)」の3つ全てが評価されます。

特に次の4つの評価基準が重要です。

1. 正確さ

評価内容

  • ストーリーの内容がどれだけ含まれているか
  • 単語の抜けや語順の間違いがないか

2. 発音

評価内容

  • 母音・子音を正しく発音できているか
  • アクセントが自然かどうか
  • 発音の強弱が適切かどうか

3. 流暢さ

評価内容

  • 話し始めるタイミングが遅くないか
  • 間が不自然に長すぎないか
  • 途中で途切れたり繰り返したりしていないか

4. 聞き取りやすさ

評価内容

  • どれだけ聞き取りやすいか
  • 発音・声量・リズムが総合的に自然か

Part Eを攻略するための回答方法

Part Eは、ストーリーの要点を押さえて簡潔にまとめると攻略しやすくなります。

特に「話の始まり」と「結末」を落とさず伝えることがポイントです。

具体的には、ストーリーの内容から次の要素を意識して整理しましょう。

  • 登場人物:主人公や関係者は誰か
  • 状況:いつ・どこで・どんな背景で出来事が始まったか
  • 行動:登場人物が何をしたか
  • 結末:出来事の結果や主人公の気づき・変化

これらの4つの要素を意識することで、ストーリーの内容をシンプルに回答しやすくなります。

実際の例題で整理してみよう

音声の英文:
Kevin wanted to give back to his community, so he volunteered at the local animal shelter on Saturday. He spent the day feeding the animals, cleaning their cages, and playing with the dogs. One of the dogs, a shy Labrador named Buddy, was particularly affectionate towards Kevin. By the end of the day, Buddy was much more comfortable and happy. Kevin felt a sense of accomplishment knowing he had helped improve the lives of the animals. He decided to make volunteering at the animal shelter a regular part of his weekends.

日本語訳:
ケビンは地域社会に貢献したいと考え、土曜日に地元の動物シェルターでボランティアをすることにしました。彼は1日中、動物に餌をやり、ケージを掃除し、犬たちと遊びました。その中でも特に、シャイなラブラドール犬のバディはケビンにとても懐きました。日が暮れる頃には、バディは快適で幸せそうでした。ケビンは達成感を覚え、週末の定期活動としてボランティアを続けることを決めました。

要素ごとに整理

  • 登場人物:

Kevin, Labrador dog Buddy
(ケビン、ラブラドール犬のバディ)

  • 状況:

Kevin wanted to contribute to the community.
(ケビンは地域社会に貢献したいと思っていた)

  • 行動:

He volunteered at an animal shelter and met Buddy. Buddy was nervous at first but later got used to Kevin.
(彼は動物シェルターでボランティアをし、バディと出会った。最初はバディが緊張していたが、次第に慣れていった)

  • 結末:

Kevin felt a sense of accomplishment and decided to continue volunteering every weekend.
(ケビンは達成感を感じ、毎週末ボランティアを続けることに決めた)

回答例

Kevin wanted to contribute to the community, so he decided to volunteer at an animal shelter. There, he met a Labrador named Buddy. At first, Buddy was nervous around Kevin, but gradually, he got accustomed to him. After this experience, Kevin felt a sense of accomplishment and decided to continue volunteering every weekend.

日本語訳:
ケビンは地域に貢献したいと思い、動物シェルターでボランティアをしました。そこでラブラドールのバディと出会いました。最初はバディが緊張していましたが、次第に慣れていきました。この経験を通じてケビンは達成感を感じ、毎週末ボランティアを続けることに決めました。

解説

Part Eは情報量が多いため、最初からすべてを完璧に言い直そうとすると難しく感じる方もいると思います。

そういう方は、まずは 「物語のメイン(主人公の行動)+結論」 の2点を押さえて答えられるようにしましょう。

例)

①Kevin volunteered at an animal shelter.

(ケビンは動物シェルターでボランティアをしました)

②He felt a sense of accomplishment and decided to continue volunteering.

(彼は達成感を感じ、ボランティアを続けることに決めました)

最初は、この2つだけでも内容は伝わります。

慣れてきたら、補足的な情報も少しずつ加えていきましょう。

例)

Buddy was nervous at first but got used to Kevin.

(バディは最初は緊張していましたが、次第にケビンに慣れていきました)

このように「まずはメイン+結論」 → 「慣れたら補足を追加する」 という段階的に練習をすることで、Part Eを攻略できるようになります。

Part Eの問題に挑戦!

ここでは、実際にPart Eの問題に挑戦してみましょう。

問題ごとに解説もつけているので、参考にしてください。

問題①

Lucy went to the zoo with her family. She was very excited to see the animals. First, they saw the lions sleeping in the sun. Then, they visited the elephants, which were playing with water. Lucy loved watching the monkeys swing from branch to branch. At the end of the day, Lucy felt very happy.

日本語訳:

ルーシーは家族と一緒に動物園に行きました。彼女は動物を見ることにとても興奮していました。最初に、彼らは日向で寝ているライオンを見ました。それから、水で遊んでいる象を訪れました。ルーシーは猿が枝から枝へと飛び回るのを見るのが大好きでした。1日の終わりに、ルーシーはとても幸せな気持ちになりました。

回答例:

Lucy went to the zoo with her family one day. She was thrilled to see the animals. First, they saw lions relaxing in the sun. Then, they watched elephants playing with water. Lucy especially enjoyed seeing the monkeys swinging from tree to tree. By the end of the day, she was very happy.

日本語訳:

ある日、ルーシーは家族と一緒に動物園に行きました。彼女は動物たちを見るのをとても楽しみにしていました。最初に彼らが見たのは、日向でくつろぐライオンでした。その後、水遊びをしているゾウたちを見ました。ルーシーは特に、木から木へと軽やかに移動するサルたちを見るのが大好きでした。1日の終わりには、彼女はとても幸せな気分になっていました。

解説:

ストーリーの要点をまとめると次のようになります。

登場人物:ルーシー、ルーシーの家族

(1) ルーシーが家族と動物園に出かける 

(2) 動物たちに会えることを楽しみにしてワクワクする 

(3) ライオンが日向ぼっこをしているのを見る 

(4) 水遊びをするゾウを観察する 

(5) サルが枝から枝へと移動するのを楽しむ 

(6) 動物園での素敵な一日を過ごし、満足感と幸せを感じる

英語で再現する際には、動物園での出来事やルーシーの感情を具体的に説明し、最後にルーシーの満足感を表現しましょう。

問題②

On a windy afternoon, Sarah was hiking in the mountains when she saw some climbers struggling with their tent. The strong wind was blowing their gear away, making it difficult to set up. Seeing this, Sarah rushed over to help. She held the tent poles, picked up scattered gear, and secured the ropes tightly. The wind was so strong that standing was difficult, but after working together for a while, they finally set up the tent. Grateful for her help, the climbers invited Sarah inside for a cup of hot tea. They sat together, chatting and laughing, enjoying the warmth of the tea and the breathtaking mountain view. Sarah felt happy knowing she had helped make their journey easier.

日本語訳:

風の強い午後、サラは山をハイキングしていました。すると、何人かの登山者がテントを立てるのに苦労しているのが見えました。強風で道具が飛ばされ、設営がうまくいかないようでした。それを見たサラは、助けようと急いで駆け寄りました。彼女はテントの支柱を押さえ、散らばった道具を集め、ロープをしっかり結びました。風があまりにも強く、立っているのも大変でしたが、みんなで力を合わせ、なんとかテントを設営することができました。登山者たちはサラに感謝し、テントの中で温かいお茶を飲まないかと誘いました。彼らはお茶を飲みながら楽しく会話し、笑い合い、目の前に広がる美しい山の景色を楽しみました。サラは、人の役に立てたことが嬉しく、心が温まるのを感じました。

回答例:

On a windy afternoon, Sarah was hiking in the mountains when she found some climbers struggling with their tent. Their gear was being blown away by the strong wind, so she ran over to help. She picked up the scattered gear and secured the ropes, and  they successfully set up the tent together. The climbers invited her inside, and they enjoyed hot tea together. She felt happy about this experience.

日本語訳:

風の強い午後、サラは山をハイキングしていると、登山者たちがテントの設営に苦労しているのを見つけました。彼らの道具が強風で吹き飛ばされそうになっていたため、サラは急いで助けに向かいました。彼女は散らばった道具を拾い、ロープをしっかり固定しました。そして、みんなで協力してテントを無事に立てることができました。その後、登山者たちはサラをテントの中に招き入れ、一緒にお茶を楽しみました。サラは、この経験ができたことを嬉しく思いました。

解説:

ストーリーの要点をまとめると、次のようになります。

登場人物:サラ、登山者たち

① サラが風の強い午後に山をハイキングしている

② 彼女が登山者たちがテントを設営するのに苦労しているのを見つける

③ 風が強く道具が吹き飛ばされそうになっていたため、サラが急いで助けに行く

④ 彼女が散らばった道具を拾い、ロープをしっかり固定し、みんなで協力してテントを無事に立てる

⑤ 登山者たちがサラに感謝し、テントの中で一緒に温かいお茶を楽しむ

原文の「The wind was so strong that standing was difficult, but after working together for a while, they finally set up the tent.」は、回答例では「They successfully set up the tent together.」と、簡潔にまとめています。

また、「Grateful for her help, the climbers invited Sarah inside for a cup of hot tea.」という部分については、「The climbers invited her inside, and they enjoyed hot tea together.」と表現しています。

感謝の気持ちを直接的に表す表現は省略されていますが、ストーリーの流れとしては違和感なく伝わっています。

このように、情報を適度に整理し、自然な英語で表現することが重要です。

Part Eスコアアップに直結する勉強法

Part E は最難度のパートなので、しっかり対策する必要があります。

文章を丸暗記するのではなく、要点をつかみ自分の言葉で話す力を鍛えましょう。

ここからは、効果的な「音声内容を要約する練習」を紹介します。

音声内容を要約する練習

Part Eを攻略するためには、英語音声を聞いて要約するトレーニングが効果的です。

練習方法は、以下の通りです。

  1. 英語音声を用意する
  2. 音声を聞き、内容を要素(登場人物・状況・行動・結末)ごとに書き出す
  3. 書き出した要素の内容から要約文章を作成する
  4. Chat GPTなどで要約した文章を添削してもらう
  5. 完成した要約文章を話す
  6. 正しい発音の英語音声を聞いてオーバーラッピング

1.英語音声を用意する

まず要約練習をするための、元になる英語音声・文章を準備します。

準備する音声の文章量は、自分の英語力次第で変わります。

  • リスニング・要約が苦手な方:50〜70語程度
  • 苦手意識がそこまでない方:150語程度

【リスニング・要約が苦手意識がある方:50〜70語程度】

長めの英語音声(150語程度)のリスニングや要約に自信がない方は、「やさしく読める英語ニュース」の音声を使用しましょう。

こちらは、文部科学省の協力のもと運営されているニュースサイトで、中学〜高校レベルの英語で約70語に要約された記事が掲載されています。

音声や音声のスクリプトもあるので、要約練習をするには最適なサイトです。

【苦手意識がそこまでない方:150語程度】

Part Eの150語程度の音声が聞き取れる方や、要約にある程度慣れている方は、「Listen A Minute」という教材サイトの音声を使用しましょう。

これは、英語学習者向けに作られた無料のリスニング教材サイトです。

トピック数は数百以上と豊富で、「友達」「天気」「インターネット」など、日常会話でよく使われるテーマが多くそろっています。

このサイトにも音声とスクリプトがあるので、要約練習には最適なサイトです。

2.音声を聞き、内容を要素(状況・登場人物・行動・結末)ごとに書き出す

次に実際に音声を聞いて、音声内容を要素別で書き出してみましょう。

今回は「やさしく読める英語ニュース」の英文を例として紹介します。

例文(本来は音声を聞く):

Former Major League Baseball player Ichiro Suzuki delivered a heartfelt speech at a ceremony to mark his induction into the US National Baseball Hall of Fame in New York, on July 28. “Being here today sure is like a fantastic dream,’’ Ichiro said in the 19-minute speech in English at the ceremony. He is the first Japanese-born pro baseball player to achieve the honor.(64語)

日本語訳:

元メジャーリーグ選手、イチロー・スズキは7月28日、ニューヨークで行われた全米野球殿堂入り式典で心からのスピーチを行った。「今日ここにいることは、まさに素晴らしい夢のようです」とイチローは式典で19分間にわたる英語のスピーチで語った。日本人プロ野球選手としてこの栄誉に輝くのは彼が初めてである。

引用:やさしく読める英語ニュース|イチロー氏、米野球殿堂入り表彰式典でスピーチ

【要素ごとの整理】

この英語音声を要素ごとに整理しましょう。

1. 登場人物

英文:

Former Major League Baseball player Ichiro Suzuki.

日本語訳: 

元メジャーリーグ選手のイチロー。

2. 状況

英文: 

A ceremony was held in New York on July 28 to mark Ichiro Suzuki’s induction into the US National Baseball Hall of Fame.

日本語訳: 

7月28日、ニューヨークでイチロー選手の米国野球殿堂入りを記念する式典が行われました。

3. 行動

英文: 

Ichiro delivered a 19-minute speech in English at the ceremony, saying it felt like a fantastic dream.

日本語訳: 

イチローは式典で19分間の英語スピーチを行い、「まるで素晴らしい夢のようだ」と語りました。

4. 結末

英文: 

He became the first Japanese-born professional baseball player to be inducted into the Hall of Fame.

日本語訳: 

彼は米国野球殿堂入りを果たした初の日本人プロ野球選手となりました。

このように「登場人物・状況・行動・結末」に整理すると、要約がしやすくなります。

3.書き出した要素の内容から要約文章を作成する

要素ごとに整理した内容で、実際に要約した文章を作ってみましょう。

要約英文:

On July 28 in New York, a ceremony was held to celebrate Ichiro Suzuki’s induction into the US National Baseball Hall of Fame. The former Major League player delivered a 19-minute speech in English, saying it felt like a fantastic dream. He became the first Japanese-born player to receive this honor.(51語)

日本語訳:

7月28日、ニューヨークでイチローの米国野球殿堂入りを祝う式典が行われました。元メジャーリーグ選手のイチローは英語で19分間のスピーチを行い、それは素晴らしい夢のようだと語りました。彼はこの栄誉を受けた初の日本人選手となりました。

4.Chat GPTなどで要約した文章を添削してもらう

作成した要約文章をChat GPTなどに入れて添削してもらいましょう。

こうすることで、要約した文章に間違いがないか確認することができます。

自分好みの添削をしてほしい方は、添削項目(例:単語・文法の誤りがないかなど)を依頼文に記載すると良いでしょう。

プロンプト例を載せておくので、参考にしてください。

【プロンプト例】

以下に元の英文と、それをもとに作成した要約文を記載します。 

要約文を自然で正確な英語に添削してください。

特に以下の点に注意してください: 

・原文の意味を正しく反映しているか 

・文法・語彙の誤りがないか 

・より簡潔で読みやすい表現になっているか 

・必要ならわかりやすい言い換えを提案すること 

添削後の文章と、修正した理由を簡単に説明してください。 

元の英文: 

(元の英文を記載)

要約文: 

(要約した英文を記載)

5.完成した要約文章を話す

要約した文章を実際に声に出して練習してみましょう。
正しい発音を確認したい場合は、Google翻訳の音声機能を使うのがおすすめです。

  1. Google翻訳を開き、練習したい英文をコピー&ペースト
  2. 画面左下のスピーカーボタン(画像参照)を押して、その英文の音声を再生
  3. 自分が話す英語を録音して、Google翻訳の音声と聞き比べる

6.正しい発音の英語音声を聞いてオーバーラッピング

Part Eでは、音声をただ言い直すだけではなく、正しい発音、話し方で回答する必要があるので、スピーキングの練習も必要です。

そこで、Google翻訳の音声機能など、正しい発音音声を活用し、オーバーラッピングをするのが効果的です。

オーバーラッピングとは?

オーバーラッピングとは、スクリプトを見ながら、英語の音声と同時に声に出して読む勉強法です。

この練習を繰り返すことで、

  • ネイティブが話すスピードやリズムに慣れる
  • 音のつながりや省略が自然に聞き取れるようになる
  • 英語らしいイントネーションを身につけることができる

といった効果が得られます。

このように要約する練習をした後に、オーバーラッピングもすることで、リスニング力とスピーキング力を同時に鍛えられ、Part Eを攻略するための効果的な練習になります。

まとめ

本記事では、Versant by Pearson English Speaking and Listening TestのPart E対策について詳しく解説しました!

Part Eでは、Versantの評価スキル「リスニング」「スピーキング」「話法能力(言葉の使い方、話の内容)」の3つ全てが評価されます。

Part Eの問題を攻略するためには、以下の対策を行いましょう。

  • 「登場人物・状況・行動・結末」の4要素で内容を整理し、 自分の言葉で言い直す練習を重ねる
  • 「やさしく読める英語ニュース」(50〜70語)や「Listen A Minute」(約150語)を使って要約練習を行う
  • 作成した要約文をChatGPTなどで添削し、表現の自然さや誤りなどをチェックする
  • Google翻訳の音声機能で発音を確認し、音読・録音で自分の発話を客観的に見直す
  • オーバーラッピングで、リズム・イントネーション・聞き取りやすさを磨く

ぜひ本記事を参考に、自分に合ったトレーニングを取り入れて学習を進めてください!

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従来の講師による個別指導や参考書学習に頼らず、アプリを通じて効率的かつ実践的にスコアアップを目指すことができます。
Versantのスコアアップを目指したい方は、ぜひご活用ください。

VERSANT Bridgeの特徴

特徴① パート別対策+リアルタイム採点

  • 全パートに対応した解説・練習問題を搭載
  • 回答音声を即時に文字起こし&採点し、学習効果を最大化
  • 各レッスンごとに解説がついているため、復習・改善がスムーズ

特徴② 発音評価

  • 回答音声をリアルタイムで分析し、正確さ・流暢さ・イントネーションをスコア化
  • 単語ごとにどこを修正すべきかを可視化し、発音改善を強力にサポート

特徴③ 模擬試験

  • Versant本番と同じ形式で模擬試験を受験可能。
  • 自動採点により、各パートごとの強み・弱みが一目でわかる
  • 本番前のリハーサルとして最適

特徴④ AI添削機能

  • パートE・Fのエッセイ問題に対応し、AIが自動で添削・評価
  • 内容・語彙・文法・構成を詳細に分析し、スピーキングレベルを数値化
  • 超個別指導レベルのフィードバックで、効率的に弱点を克服可能

特徴⑤ 多言語対応

  • AI翻訳を活用し、機械的な直訳ではなく、ネイティブのように自然な言語表現を実現
  • 多数の言語をサポートしているため、日本人だけでなくグローバルに利用可能